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特集 臨床現場からの研究発信—観察データをどう活かすか—
3 差分の差分法(difference in differences)—介入前後のデータから効果を検証
Difference-in-differences Method : Testing Effects from Pre-and Post-intervention Data
吉村 芳弘
1
Yoshihiro Yoshimura
1
1熊本リハビリテーション病院サルコペニア・低栄養研究センター
キーワード:
差分の差分法
,
前後比較デザイン
,
平行トレンド仮定
,
共通ショック仮定
Keyword:
差分の差分法
,
前後比較デザイン
,
平行トレンド仮定
,
共通ショック仮定
pp.1093-1099
発行日 2022年11月18日
Published Date 2022/11/18
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要旨 差分の差分法は介入効果の因果関係を後ろ向きに検証する分析手法の1つである.前後比較デザインは介入前後のアウトカムを時系列で単純に比較する研究デザインであるが,仮に介入がなかった場合にアウトカムの値は変わらないという仮定が必要である.前後比較デザインにおけるその他の因子の影響を取り除く研究デザイン(考え方)が差分の差分法である.差分の差分法には介入群における介入前後の比較(差分)と介入群とコントロール群の比較(差分)という2つの差分が存在する(名称のゆえんである).差分の差分法が正しく介入効果を推定するためには平行トレンド仮定と共通ショック仮定の2つの仮定を満たす必要がある.
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