今月の主題 超音波検査―最近の進歩
話題
高速度超音波差分断層法(high-speed DSE)の臨床的意義
石原 謙
1
,
桝田 晃司
1
,
長倉 俊明
1
,
近藤 寛也
2
,
田内 潤
3
Ken ISHIHARA
1
,
Kohji MASUDA
1
,
Toshiaki NAGAKURA
1
,
Hiroya KONDO
2
,
Jun TANOUCHI
3
1国立大阪病院臨床研究部医用工学研究室
2大阪大学医学部第一内科
3大阪労災病院内科
キーワード:
高速度超音波差分断層法
,
不整脈
,
動脈硬化
Keyword:
高速度超音波差分断層法
,
不整脈
,
動脈硬化
pp.1310-1313
発行日 1994年11月15日
Published Date 1994/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902275
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1.はじめに
従来のBモード超音波断層法では,通常の扇形走査において毎秒30画面すなわち時間分解能33msの観察に制限され,さらに空間分解能ひいては変位分解能も実際上超音波波長の数倍の約1~3mm程度であり,高精度な変位計測は困難であった.
そこで,新しい画像診断法として10ms以下の高い時間分解能と,使用超音波波長よりはるかに短い0.05mm (50μm)以下の高精度な変位分解能を兼ね備えた,高速度超音波差分断層浸(high-speed digital subtraction echography;high-speed DSE)を開発1~5)した.その概要とその医学的有用性6~10)のいくつかを述べる.
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