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特集 感覚障害のリハビリテーション医学・医療
2 嗅覚刺激療法の有用性
Olfactory Training is an Effective Smell Treatment Method
奥谷 文乃
1
Fumino Okutani
1
1高知大学医学部地域看護学・耳鼻咽喉科学
キーワード:
外傷性嗅覚障害
,
感冒後嗅覚障害
,
基準嗅力検査
,
T&T olfactometry
,
嗅神経細胞
,
シナプス可塑性
Keyword:
外傷性嗅覚障害
,
感冒後嗅覚障害
,
基準嗅力検査
,
T&T olfactometry
,
嗅神経細胞
,
シナプス可塑性
pp.1356-1360
発行日 2021年12月18日
Published Date 2021/12/18
- 販売していません
- Abstract 文献概要
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- 参考文献 Reference
要旨 嗅覚刺激療法(olfactory training)は,嗅覚障害の治療法として注目されている.対象は嗅神経性および中枢性で,嗅覚伝導路の末梢受容器から中枢のいずれかに原因があるものであり,匂い分子が嗅神経細胞に到達できない気導性嗅覚障害は除く.作用機構は非常に高い再生能をもつ嗅神経細胞を匂い刺激によって興奮させることで,嗅球のみならず,さらに上位においてシナプス可塑性を誘導すると考えられ,ニューロリハビリテーション治療の1つとみなすことができる.世界的にはすでに有用性が証明されており,わが国においても日本人向けの匂いを用いて,日本人向けの嗅覚検査であるT&T olfactometryで評価をする全国研究が進行中である.
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