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教育講座
手外科におけるリハビリテーション医療の重要性
Important Roles of Postoperative Rehabilitation in Hand Surgery
岩崎 倫政
1
,
本宮 真
2
,
河村 太介
1
Norimasa Iwasaki
1
,
Makoto Motomiya
2
,
Daisuke Kawamura
1
1北海道大学大学院医学研究院整形外科学教室
2帯広厚生病院整形外科・手外科センター
キーワード:
手外科
,
外傷
,
慢性疾患
,
リハビリテーション医療
,
上肢機能検査法
Keyword:
手外科
,
外傷
,
慢性疾患
,
リハビリテーション医療
,
上肢機能検査法
pp.667-673
発行日 2021年6月18日
Published Date 2021/6/18
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はじめに
手は繊細な機能を有し,日常生活やあらゆる職業遂行においてきわめて重要な役割を担っている.それゆえ,外傷やoveruseが原因でその機能が障害される機会も多い.手の機能障害は,日常生活のみならず社会生活も大きく制限し,身体および精神的負担の増大によるquality of life(QOL)の低下をもたらす.
一方,外科的治療のめざましい発展により,損傷された手の組織の解剖学的修復および再建が可能となってきた.さらに,1970年代より手指や手関節におけるバイオメカニクス研究が数多くなされてきた.これらの研究成果を基盤として,手の詳細な解剖と機能が明らかとなり,さまざまな疾患の病態解明も進んだ.これにより,科学的基盤を有する手外科領域におけるリハビリテーション医療が発展してきた.手外科領域において良好な術後成績を獲得するためには,術後に適切なリハビリテーション治療を行うことが不可欠である.本稿では,筆者が所属する教室ならびに関連機関にて実際に行われている手外科領域のリハビリテーション治療を紹介し,その有用性ならびに重要性について述べていく.
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