7 関節リウマチにおける手指病変とスプリント治療

A Finger Lesion and Splint Treatment in the Rheumatoid Arthritis

要旨　関節リウマチの治療は，薬物治療の進歩により，「臨床的」「構造的」「機能的」寛解が望める時代となっている．発症早期からの生物学的製剤（Bio）の適用で，「炎症」「疼痛」「関節破壊」は抑制され，ADL・IADLが確保できる．しかし，Bio未使用患者や急性増悪時の局所的な関節の「炎症」「疼痛」「変形」の発生で，ADL・IADL・QOLの低下につながる可能性がある．その関節症状における1つの治療方法としてスプリント治療がある．本稿では，スプリントで得られた，「関節機能再獲得」「変形の改善と予防」「IADLおよびQOL支援」などの治療効果について症例を提示する．