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教育講座
骨粗鬆症性椎体骨折における診断とリハビリテーションを含めた治療の変遷
Past and Current Status in Diagnosis and Treatment Strategy Including Rehabilitation for Osteoporotic Vertebral Fracture
高橋 真治
1
,
星野 雅俊
1
,
中村 博亮
1
Shinji Takahashi
1
,
Masatoshi Hoshino
1
,
Hiroaki Nakamura
1
1大阪市立大学大学院医学研究科整形外科学
キーワード:
骨粗鬆症性椎体骨折
,
診断
,
保存治療
,
リハビリテーション
,
手術
Keyword:
骨粗鬆症性椎体骨折
,
診断
,
保存治療
,
リハビリテーション
,
手術
pp.836-844
発行日 2020年9月18日
Published Date 2020/9/18
- 販売していません
- Abstract 文献概要
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- 参考文献 Reference
はじめに
骨粗鬆症および椎体骨折に関する論文は経年的に増加傾向にある(図1,2)が,骨粗鬆症性椎体骨折の診断,治療に関してはいまだに不明な部分が多い.65歳以上の高齢者比率はすでに28%を超えたといわれており,本邦は超高齢社会に突入している.それに伴って,骨粗鬆症有病者数は増加の一途にある.骨折が生した場合,日常生活は高度に制限されるが,その中でも特に骨粗鬆症性椎体骨折は,最も頻度がその高い.Sakumaら1)の最近の研究によれは,骨粗鬆症性椎体骨折は大腿骨近位部骨折と比較しても,約2倍の頻度でみられる.また,大規模疫学研究であるROAD study2)では,40歳以上の年齢層での有病率は2015年の人口構成において,半定量的評価法のGrade 1以上が1,460万人,Grade 2以上が470万人と推定されている.これらの椎体骨折は日常生活の制限のみならず生命予後に影響する3)ともいわれており,包括的な治療体系の構築が急務である.今回は骨粗鬆症性椎体骨折の診断とリハビリテーションを含めた治療の変遷というテーマで講演を依頼していただいたので,誌面を借りて報告する.
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