巻頭言
この道の学究の徒たらんことを
角田 亘
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1国際医療福祉大学医学部リハビリテーション医学講座
pp.108
発行日 2020年2月18日
Published Date 2020/2/18
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- 文献概要
すべてのリハビリテーション科医は,さまざまな障害を抱えた患者に対して,現在における最良のリハビリテーション医療を確実に提供する義務がある.そうすることで,リハビリテーション医療の均てん化が図られ,各地の患者がそれを享受できることとなる.ただし,現在のリハビリテーション医療は,決して“完全なる完成形”には至っていない.リハビリテーション医療を施されても障害を残す患者が数多と存在する現状を顧みると,リハビリテーション医療のさらなる革新が待たれる.そして,リハビリテーション医療を革新させる学問こそが,リハビリテーション医学である.
リハビリテーション科医は,リハビリテーション医療のspecialistであり,professionalでもある.それはそうだが,われわれはそこで満足すべきではない.願わくばリハビリテーション科医は,リハビリテーション医学の発展にも尽力せねばならない.なぜならば,リハビリテーション医学を発展させることができるのは,障害をもって生きる患者の苦しみを熟知したリハビリテーション科医だけであるからだ.
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