原著
東京都下學徒結核症の戰時戰後の比較—第一報
渡邊 博
1
,
淺羽 陽
1
1結核豫防會結核研究所健康相談部
pp.336-339
発行日 1947年3月25日
Published Date 1947/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401200109
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緒言
昭和21年3月より10月に至る8ケ月間に第一健康相談所集團檢診係に於て行つた集團檢診の結果のうち,男子及女子中等學校の成績を,戰爭初期のそれと比較して報告する。
研究の對象としては,男子中等學校13校6301名,女子中等學校19校7741名をとつた。これらの集團は何れも當所員がツ反應を行ひ,陽性者にはすべてレ線間接撮影を行ひ,そのうち所見を認めた者は更に透視を行つて無所見者と完全治癒確實な者とを除いて他の者に直接撮影を行つた。以上の檢診過程の全部を當所で行つた學校のみを對象とした。但しK中學校はB.C.G.豫防接種を頻囘に行つてゐた爲め,自然感染に依る陽轉とB.C.G.に依る陽轉との鑑別が困難になつたので今囘の報告からは除外した。同校に就てはその患者發生状態などを調査すれは又た興味ある成績が得られるものと思つてゐる。更に研究を進めて報告するつもりでゐる。
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