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特集 再生医療最前線—リハビリテーション医療への応用—
5 パーキンソン病に対する遺伝子治療
Gene Therapy for Parkinson Disease
村松 慎一
1,2
Shin-ichi Muramatsu
1,2
1自治医科大学オープンイノベーションセンター神経遺伝子治療
2東京大学医科学研究所遺伝子・細胞治療研究センター
キーワード:
アデノ随伴ウイルス
,
ドパミン
,
芳香族アミノ酸脱炭酸酵素
,
PET
,
定位脳手術
Keyword:
アデノ随伴ウイルス
,
ドパミン
,
芳香族アミノ酸脱炭酸酵素
,
PET
,
定位脳手術
pp.698-701
発行日 2019年9月18日
Published Date 2019/9/18
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- 参考文献 Reference
要旨 パーキンソン病の主症状である動作緩慢,振戦,筋強剛などの運動機能障害は,被殻におけるドパミンの欠乏により生じている.そこで,被殻の神経細胞にドパミン合成に必要な酵素の遺伝子を導入し,ドパミンを補充する遺伝子治療が考案された.病原性がなく遺伝子導入効率が高いアデノ随伴ウイルス(adeno-associated virus:AAV)由来のベクターを定位脳手術により被殻に注入する遺伝子治療の治験が行われており,運動症状の改善効果が得られている.遺伝子治療では,単回投与で効果が長期に持続する.細胞移植と異なり免疫抑制剤の服用は必要ない.ベクターの大量生産が可能で,急速な普及が期待される.
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