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巷では,約2カ月後に迫った10連休の話題を以前にも増して耳にするようになりました.勤勉や働き者といったイメージが定着している日本人ですが,こと祝日となるとその日数は世界でも上位にランクされます.1位は年間18日のインドとコロンビア,15日の日本はお隣韓国とともに6位タイグループだそうです.そんな祝日大国日本でさえいまだ経験したことのない10連休が,今年のゴールデンウィークにはやってきます.例年のゴールデンウィークであれば,あいだに祝日以外の3日間を挟むため,同様の連休を望むには自ら休暇を取る必要があります.秋に新設(?)されたシルバーウィークでも,やはり“ゴールデン”越えはならず,最大5連休.年末年始は3日ずつ休んだうえに,さらに前後を週末が挟むという幸運に恵まれたとしても最大で9連休止まりです.もっとも,年末年始の休み期間は職場によってさまざまなため,誰もがそのような恩恵にあずかるわけではありません.このように考えると,暦上(あくまでも)誰もが休める10連休は異例中の異例ということになります.この10連休が旅行や観光産業にもたらす経済効果は3,000億円以上とも報道されており,いまだパッとしない日本経済への起爆剤として期待されています.
もちろん,この10連休がもたらす影響はよいことばかりではありません.懸念材料の1つとして連休中の医療体制への不安があります.皆さんが勤務される医療機関でも,その対応に苦慮されているのではないでしょうか.暦どおりの長期休業となると大幅な減収は避けられませんが,医療従事者の働き方改革が叫ばれる中,休日営業の決定には二の足を踏むところもあるのではないでしょうか.スタッフの確保以外にも,物流の停滞による医療材料の調達困難,開いている病院に患者が殺到するなど,さまざまな問題が考えられます.不幸な事態が生じないことを祈るばかりです.
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