Japanese
English
特集 運動失調とリハビリテーション医学
3 小脳失調のリハビリテーション医療—上肢について
Evaluation of Rehabilitation for Upper Limb Ataxia
筧 慎治
1
,
本多 武尊
1
,
李 鍾昊
2
,
吉田 大峰
3
,
渡部 雅也
3
,
近藤 敏之
4
,
三苫 博
5
,
水澤 英洋
6
Shinji Kakei
1
,
Takeru Honda
1
,
Jongho Lee
2
,
Hirotaka Yoshida
3
,
Masaya Watanabe
3
,
Toshiyuki Kondo
4
,
Hiroshi Mitoma
5
,
Hidehiro Mizusawa
6
1東京都医学総合研究所運動障害プロジェクト
2公立小松大学
3東京農工大学工学部情報工学科
4東京農工大学大学院工学研究院先端情報科学部門
5東京医科大学医学教育学講座
6国立精神・神経医療研究センター
キーワード:
定量評価
,
評価精度
,
並列運動制御器
,
デジタル化
Keyword:
定量評価
,
評価精度
,
並列運動制御器
,
デジタル化
pp.94-100
発行日 2019年2月18日
Published Date 2019/2/18
- 販売していません
- Abstract 文献概要
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- 参考文献 Reference
要旨 現在の小脳失調の評価は,患者の運動を目視によりスコア化するSARAなどが主流であり,定量性・記録性に乏しい.そこで,次世代の小脳失調のリハビリテーション医療と治療法開発に共通して必要になるのが,精度の高いエビデンスを提供できる新しい評価法である.その開発に関しては質と精度の2つの課題があり,本稿では,われわれが手がけてきた次世代の小脳失調の評価システムの開発状況について紹介する.まず,質的改善への取り組みとして,予測制御器とフィードバック制御器の出力を分離する新しい方法と,小脳失調の評価への応用を紹介する.次いで精度向上への取り組みとしてMicrosoft社の簡易モーションキャプチャーであるKinect v2を用いた,SARAのデジタル化とその効果について紹介する.最後に,これらの開発を通してわれわれが学んだ小脳失調の所見に基づいて,小脳失調に対するリハビリテーション治療に推定される共通原理の考察を行う.
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