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教育講座
骨関節の動き方を知ってリハビリテーションに活かしましょう
Let's Use the Knowledge of the Joint Kinematics for Rehabilitation
菅本 一臣
1
Kazuomi Sugamoto
1
1大阪大学大学院医学系研究科運動器バイオマテリアル寄附講座
キーワード:
骨関節
,
3次元動態
,
生体内
,
関節可動域
,
可動域訓練
Keyword:
骨関節
,
3次元動態
,
生体内
,
関節可動域
,
可動域訓練
pp.589-596
発行日 2018年7月18日
Published Date 2018/7/18
- 販売していません
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
リハビリテーションにおける理学療法や作業療法の基本となる訓練に,関節可動域訓練と筋力増強訓練がある.関節可動域訓練では,その手技の良否は可動域を獲得するうえで非常に重要な要素である.では,最適な手技とはどのように身に着けることができるのだろうか? それを身に着けるためには,基本となる骨関節の3次元的動きを十分に理解することではないかと考えている.やみくもな可動域訓練は必ずしも意味のあるものではないのである.
しかし,骨関節の3次元的な動きは,生きた人間では皮膚に覆われているために直接観察することができない.例えば,肩関節の動きの際には肩甲骨は皮膚の下を大きく滑動している.それを直接みることができないことが「肩のリハビリテーションは難しい」といった俗説が広まる1つの理由となっていると思われる.本稿では,文字数の制限上すべての関節に関して言及できないが,いくつかの代表的な関節に関して,その一部を紹介することで,「骨関節の動き方を知ってリハビリテーションに活かしましょう」という本論文のタイトルにある目的の重要性を,関節の動きを少しでも体感していただくことで認識していただければ幸いである1).
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