第51回 日本リハビリテーション医学会 学術集会 シンポジウム◎活動機能構造連関—活動が変える—
筋力増強の分子生物学的検討と脳梗塞モデルを用いた機能回復の検討
池田 聡
1
,
上川 百合恵
2
,
原田 雄大
2
,
大渡 明彦
3
,
吉田 輝
2
1北海道大学病院リハビリテーション科
2鹿児島大学病院リハビリテーション部
3鹿児島大学医学部保健学科
pp.101-103
発行日 2015年2月18日
Published Date 2015/2/18
- 販売していません
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
リハビリテーション(以下,リハ)医学は,様々な訓練を行うことにより機能改善,日常生活動作の改善を目指す学問であり,そのメカニズムについての研究は重要である.基礎研究,特に動物を用いた疾患モデルを用いた実験は様々な知見を我々にもたらしてくれる,とくに,遺伝子発現,物質の発現などの分子生物学的研究の発展が期待される.
筋力増強はリハ医学においてほとんどすべての領域で行われているもので,筋活動は,人間として日常生活を行う基本的な機能を担っている.私たちはこの筋力増強のメカニズムを分子生物学的な視点から捉え,臨床における訓練の効果増大につなげることを期待し,研究を行ってきた.また,私たちの研究室では,脳からの指令で筋が収縮することが生活活動の根源であるとの認識から脳機能回復の基礎的研究にも取り組んできた.この点から,ラット光感受性脳梗塞モデルを用いた機能回復の研究,脳での栄養因子発現等の研究などを行ってきた.これらを概説し,リハアプローチのメカニズムと臨床応用について考察する.
Copyright © 2015, The Japanese Association of Rehabilitation Medicine. All rights reserved.