第47回 日本リハビリテーション医学会 学術集会/鹿児島 《シンポジウム》リハビリテーション医学領域の基礎研究と臨床応用―座長/安保 雅博・池田 聡
筋力増強の分子生物学的解析
池田 聡
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1鹿児島大学病院リハビリテーション部
pp.242-245
発行日 2011年4月18日
Published Date 2011/4/18
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はじめに
高齢化社会の到来に際しリハビリテーション(以下,リハ)医学は重要性を増してきており,量的,質的にレベルアップが望まれている.臨床面においてはリハ科専門医の不足が叫ばれており,日本リハ医学会,リハ科専門医会で「リハ医育成アクションプラン」,専門医需給ワーキンググループの活動を通してリハ科医の育成,増員に向けた取り組みを行っている.一方,リハ医学領域の研究面では,臨床研究は盛んに行われるようになったが,基礎的な研究はごくわずかで,立ち遅れている感が否めない.リハ医学と基礎研究は一見かけ離れているようであるが中枢神経損傷後の機能回復,筋力増強訓練による遺伝子発現,リハアプローチによる脳内での物質発現など臨床で実施しにくい研究をシンプルに行うことが可能である.私たちは従前より動物を用いたリハアプローチの研究を行ってきたが,マンパワーの問題など種々の障壁があり,思うように進んでいないのが現状である.リハ医学領域の基礎研究の重要性を認識し,推進していくことは今後のリハ医療に不可欠であるとの見地から,学会では専門医会においてリハ医学基礎研究special interest groupを設置し,この領域の推進を図ることとなった.この流れを受け今回リハ医学領域の基礎研究を実践されている先生方に各領域の研究成果,今後の展望などをお話ししていただき基礎研究の活性化を図る企画を計画した.
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