第6回 日本リハビリテーション医学会専門医会 学術集会/神戸 《ミニシンポジウム》リハビリテーション医療における精神症状への薬物療法―座長/寺本 洋一・宮﨑 博子
「うつ」について
堀 貴晴
1
,
米田 博
1
1大阪医科大学神経精神医学教室
pp.899-902
発行日 2012年12月18日
Published Date 2012/12/18
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はじめに
近年,うつ病そのものの病態,さらにうつ病に対する薬物療法は劇的に変化しつつある.いわゆる「新型うつ病」の出現により,精神科医を二分するといってもいい議論が繰り広げられている.そのためリハビリテーション(以下,リハ)科領域においても,うつにまつわる精神症状の把握が難しくなりつつあり,薬物療法に難渋することが増えてきている.
また,うつ病への過程が多様なリハ科領域においては,より慎重な病歴の聴取や病態の把握が求められる側面がある.このため全く精神科医の助言なく薬物療法を行うことは難しいが,状況によってはリハ科医に初期の薬物療法が求められることもある.
ここでは,うつ病の症状や分類について簡単に述べた後,薬物療法について実際の個々の薬剤についても触れ,リハ科領域における治療の進め方について筆者の臨床経験に基づき報告する.
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