今月の主題 前期高齢者・後期高齢者を診る
高齢者の主要疾患の診断と治療
うつ
谷井 久志
1
,
武田 雅俊
1
1大阪大学大学院医学系研究科未来医療開発専攻ポストゲノム疾患解析学講座プロセシング異常疾患分野精神医学
pp.1702-1704
発行日 2003年10月10日
Published Date 2003/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402102241
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ポイント
・高齢者でのうつ病の有病率は一般の5倍程度であるが,後期高齢者ではさらに高値を示す.
・抑うつ症状に伴う自殺率についても年齢とともに高くなる.
・高齢者においては身体的合併症が増加し,うつ病の発症誘因として身体的要因が多い.この傾向は後期高齢者においてさらに強まる.
・高齢者のストレス耐性は顕著に低下しており,特に後期高齢者では予備能力のなさが問題となり,予後も不良である.
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