第48回 日本リハビリテーション医学会 学術集会/千葉 《パネルディスカッション》内部障害者の運動効果とスポーツ参加基準―座長/田島 文博
内部障害者におけるスポーツ参加に向けての医学・生理学的課題と運動による炎症性サイトカイン上昇の検討
中村 健
1
,
幸田 剣
1
,
西村 行秀
1
,
後藤 正樹
1
,
佐々木 裕介
1
,
梅本 安則
1
,
河崎 敬
1
,
坂野 元彦
1
,
尾川 貴洋
1
,
田島 文博
1
,
古澤 一成
2
,
井手 睦
3
1和歌山県立医科大学リハビリテーション医学
2吉備高原医療リハビリテーションセンター
3聖マリア病院リハビリテーション科
pp.404-407
発行日 2012年7月18日
Published Date 2012/7/18
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はじめに
1965年に第1回全国身体障害者スポーツ大会が,身体障害者にもスポーツを通して喜びを分かち合ってもらいたいとの趣旨で第20回国民体育大会(国体)開催地・岐阜にて開催された.その後,秋季国体の開催終了後に国体の会場と同じ施設を使用し毎年開催されるようになった.1992年からは,知的障害者を対象に全国知的障害者スポーツ大会も開催された.さらに,障害のある人々の社会参加の推進や,国民の障害のある人々に対する理解を深める目的で,2001年より両者を統合して全国障害者スポーツ大会が開催されるようになった.
近年,身体障害者や知的障害者のみではなく,内部障害者に対しても全国障害者スポーツ大会の参加を認めるべきとの意見が出されるようになってきた.それに応えるため,2005年に日本障害者スポーツ協会医学委員会委員長陶山哲夫先生が小委員会を設置し,内部障害者のスポーツ参加の可能性について検討が開始された.身体障害者福祉法で定める内部障害者には,心臓機能障害者,腎臓機能障害者,膀胱・直腸機能障害者,呼吸機能障害者,小腸機能障害者,ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害者が含まれる.さらに,2010年度より肝機能障害者が追加されている.このように,内部障害には多岐にわたる障害者が含まれている.そこで,危険性の少ないと考えられる膀胱・直腸機能障害者より小委員会にて検討が進められた.この結果,2008年チャレンジ!おおいた大会より膀胱・直腸機能障害者の全国障害者スポーツ大会への参加が可能となった.現在,他の内部障害者の競技参加の可能性について検討が進められている.
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