特集 「ビジョン」をかたちにする
半径20km圏内からのノーマライゼーション社会構築を目指して—はぁもにぃソーシャルファームプロジェクト
長浜 光子
1
1特定非営利活動法人はぁもにぃ
pp.412-417
発行日 2020年1月15日
Published Date 2020/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003201135
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はぁもにぃの設立と活動
特定非営利活動法人はぁもにぃは,「半径20km圏内からの真のノーマライゼーション社会の実現」を目指し,さまざまな取り組みを行っています。2007年に設立して以来,千葉市緑区で草の根のように少しずつ活動の場を広げてきました。2019年現在,主な事業としては,放課後等デイサービスはぁもにぃ(児童福祉法に基づく放課後等デイサービス事業,対象は中高生),Community café ♭(ふらっと)(地域の方たちと障碍のある方たちの新しい絆つくり事業),就労継続支援はぁもにぃ(障害者総合支援法に基づく就労継続支援A型事業)の運営をしています。
当団体を立ち上げたのは私ともう一人,知的・発達障碍を持つ子を育てる母親の二人です。「子どもよりも先に逝く親は,何を残してあげられるだろう?」という問いに,私たちの子どもが通っていた市内小学校特別支援学級の先生は次のように答えてくれました。「この子たちに必要なものは家やお金といった資産ではなく,共に過ごす仲間と支援してくれる人,彼らがありのままで過ごせる居場所だと思います」「大きくなくていい。むしろ,彼らが暮らす地域にそういった小さな場所が至る所にあればとても素晴らしいと思っています」と。その言葉をきっかけに当団体を設立しました。始まりは,障碍を持つ子どもたちのこれからの居場所づくりでした。
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