視点
障害児教育とノーマライゼーション
山本 尚子
1
1浦安市役所
pp.482-483
発行日 2001年7月15日
Published Date 2001/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902536
- 有料閲覧
- 文献概要
今年4月に,浦安市で生まれ育った知的障害をもつK君が市内の県立高校に入学した.K君が生まれたのは「国連・障害者の十年」が始まって3年目の年.彼が成長した時期は,わが国が「完全参加と平等」の目標を掲げ,長期計画のもとに障害者施策を推進した時期と重なる.それは,市町村の現場,浦安市にとってもノーマライゼーションの理念を地域の中で具現化してきた過程でもある.
市町村では,母子保健事業を通して妊娠出産から乳幼児期を通じて母子の健康保持にかかわっている.本市でも妊娠,出産の異常についてはほとんど把握され,乳幼児健診の受診率も90%以上と高いことから子どもの心身の発達・発育の異常の多くが2歳になるまでに発見されている.これらの親子には市の保健婦を核にして,療育機関の様々な専門職がかかわり,子どもの障害を親が受容するのを助け,医療やリハビリテーション・サービスを提供し,子どもの可能性を伸ばす生活環境の整備を援助している.
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.