特集 地域の居場所—コミュニティカフェ
Dカフェと医療・介護・市民のネットワーク
竹内 弘道
1,2
1NPO法人Dカフェまちづくりネットワーク
2目黒認知症家族会たけのこ
pp.904-908
発行日 2018年12月15日
Published Date 2018/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003201010
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東京都目黒区で認知症カフェの多拠点展開に取り組んでいる。名称は“Dカフェ”。「総合病院」「介護事業所」「飲食店」などを会場に,特徴の異なるカフェを10カ所運営している(表)。
1980年代から,母のアルツハイマー病と並走した。2000年に目黒認知症家族会たけのこに参加。「認知症でも大丈夫町づくり2008モデル」に顕彰されるなど,活発な活動を続けていたが,一方で家族会というロールモデルに限界も感じていた。認知症当事者と家族だけでなく「認知症に関心がある」人々が気軽に集える場所が必要だと…。そこで,家族会の次世代モデルとして,カフェスタイルの認知症交流を構想した。築70年の自宅を建て替えて始めることにし,ネーミングは「ラミヨ」とした。フランス語のラミ(L'ami:友だち)と母の名・伊代から成る造語で,認知症の仲間たちといった思いを込めた。しかし,着工直前,震災の年の夏に母は98歳で逝ってしまった。ろうそくの炎がふっと消えるように,在宅の平穏死だった。
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