特集 健康寿命を延ばす予防活動
ネットワークで守る市民の腎臓(そらまめ)—熊本市におけるCKD対策
中尾 紗綾
1
1熊本市健康づくり推進課
pp.661-664
発行日 2018年9月15日
Published Date 2018/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200943
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
熊本市(以下,本市)は,平成24年4月に全国で20番目の政令指定都市になった。九州の中央に位置し,人口約74万人,高齢化率24.8%,出生数6,797人,出生率9.2で平均寿命は全国の中で高い水準にある。また,大学・医療機関の集積度が高く,上水道源を100%地下水でまかなっている緑豊かな都市である。
保健活動の特徴は,5つの区役所を拠点に小学校区を単位として地域の校区自治協議会を始め,各種組織や団体との市民協働による健康まちづくりを推進している。
本市は,人工透析者数の割合が,全国と比べ高い水準にあり,平成21年度から慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)対策を開始し,CKDとその原因となる生活習慣病などの対策を推進している。
そこで今回,CKD対策の取り組み概要,対策の中心となるネットワーク構築および最近の取り組みについて紹介する。
Copyright © 2018, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.