特集 シルバーリハビリ体操指導士養成事業に学ぶ,住民主体型介護予防
シルバーリハビリ体操指導士養成事業の質・量の広がり
大田 仁史
1
1茨城県立健康プラザ
pp.42-48
発行日 2018年1月15日
Published Date 2018/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200777
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はじめに
介護予防は時代の要請である。平成28年3月の地域包括ケアシステムの概念図の変更(平成27年度地域包括ケア研究会報告)(図1)で鉢の中の土の部分に介護予防が入り,諸サービスに介護予防の理念が入っている必要性を強く示唆した。さらに,平成29年3月の「2040年に向けた挑戦」(地域ケアシステム研究会平成28年度報告書)では介護予防の概念について図を用いて明らかにした(図2)。ゼロ次予防(環境の整備他),一次予防,二次予防,三次予防に次いで,「つながる」予防という社会学的(?)な表現を用いた。「2040年に向けた挑戦」では,活動は「団塊世代をいかに看取るかに集約される」とさらに踏み込んだ表現をし,深読みすると介護予防はよい看取りにもつながると取れる。
いずれにせよ介護予防の概念は生活習慣病予防の一次予防,疾病予防の二次予防,重度化予防の三次予防まで包括的にとらえることが重要で,そのすべてのレベルでシルバーリハビリ(以下,シルリハ)体操指導士(以下,指導士)養成事業は寄与し,指導士が参画できる可能性を強調したい。
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