特集 地域包括ケアにおける認知症者のサポート施策の展望
地域での認知症初期集中支援チーム事業の実践—世田谷
髙橋 裕子
1
1世田谷区高齢福祉部介護予防・地域支援課
pp.998-1002
発行日 2017年12月15日
Published Date 2017/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200752
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はじめに
世田谷区は東京都23区の西南部に位置し,総人口は約90万人,65歳以上人口は約18万人で,うち75歳以上人口が半数を占めている。
また,介護保険の要介護・要支援認定者約3万8,000人のうち,認知症高齢者日常生活自立度Ⅱ以上の人数は約2万1,000人で,65歳以上人口の約12%である(図1)。
区の組織体制としては,地域にかかわる事務事業や地域住民への行政サービスを総合的に行う機関として総合支所を5つの地域に整備し,各総合支所の管轄する地域を3〜7の日常生活圏域に分け,合計27地区の日常生活圏域を設定している。
平成18年度には,各日常生活圏域に1カ所ずつ,計27カ所の「地域包括支援センター」を開設した。区では地域包括支援センターを「あんしんすこやかセンター」(以下,センター)と呼び,すべて民間委託により運営している。
センターの運営管理については,区(本庁)が統括するが,個別事例への対応など,日頃のセンター業務への相談支援や巡回指導は,地域の各総合支所保健福祉課が実施している(図2)。
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