特集 スポーツで活き活きと!
障害者スポーツの推進の取り組み—障害者スポーツ文化センター横浜ラポールの取り組みから
田川 豪太
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1障害者スポーツ文化センター横浜ラポールスポーツ事業課
pp.906-911
発行日 2017年11月15日
Published Date 2017/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200731
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はじめに
「失ったものを数えるな,残った機能を最大限に活かせ!!(It's ability, not disability, that counts)」,というルードヴィッヒ・グットマン博士のメッセージと共に近代の障害者スポーツは始まった。それから70余年が経過した現在,わが国では2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催決定を契機として,障害者スポーツへの関心が高まると同時にさまざまな取り組みも進められている。
さて,障害者リハの大きな目標は「QOLの向上」であるが,スポーツ活動への参加は「生きがい」「他者との交流」「体力や機能の維持・向上」「社会参加機会の増加」などにつながり,結果として「QOLの向上」を図ることができると考えている。
また,障害者のスポーツ活動がその裾野を広げ,さまざまな組織や施設との連携が進むにつれて,ノーマライゼーション社会の実現に近づくという効果も期待できる。
筆者の勤務する障害者スポーツ文化センター横浜ラポール(以下,横浜ラポール)においても,さまざまな事業を通して,スポーツによる障害児・者の「QOL向上」や「ノーマライゼーションの推進」に取り組んでいる。
そこで,本稿では「スポーツで活き活きと!」という特集テーマを踏まえつつ,横浜ラポールにおける取り組みを紹介する。横浜市というローカルなエリアでの取り組みのため,本誌読者の皆様がお住いの地域に対し,どの程度有益な情報なのかは疑わしいが,少しでも参考となれば幸いである。
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