巻頭カラー 潤いのある日常—チェシャーホームでの暮らし・第12回
夢を追い,新しい未来へ
俟野 英俊
,
社会福祉法人ひょうご障害福祉事業協会
Matano Hidetoshi
pp.842-843
発行日 2015年12月15日
Published Date 2015/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200264
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チェシャーホーム「はんしん自立の家」入居者 俟野英俊さんの写真教室の作品は,木々の葉裏が捉えられています。車いすの低い位置からのこだわりの視点です。音楽教室,コミュニケーション教室,論語を読む会,写真教室などをすべて人の手を借りて進めます。スタッフやボランティアは,言葉もサインもほとんど使えない俟野さんのわずかなしぐさや表情を読み取ります。パソコンを使って,イエス・ノーの選択で進めるコミュニケーション教室は,俟野さんの伝える力を拡大させました。読みたい本,知りたい知識が広がります。体調不良を訴えられて入院し,レントゲンでも見つけられなかった微細な骨折は,ベッドサイドでコミュニケーション教室ボランティアのイエス,ノーの問いかけの結果で判明しました。「自立の家」で歳を重ね,俟野さんの身体の変形は少しずつ進んでいきます。より身体にあった車いすの作製に取り組んでいます。快適な福祉用具の導入には先進のテクノロジーが必要です。
10月17日,チェシャーホームを運営する社会福祉法人ひょうご障害福祉事業協会の設立35周年,「はりま自立の家」35年目,「はんしん自立の家」30周年,「しそう自立の家」20周年の記念講演会とティーパーティーを開き,270人が集い,皆で乾杯してお祝いしました。「医療福祉介護の分野を切り拓くロボットテクノロジー」の講演では,ロボットリハビリテーションの可能性を知りました。
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