連載 実践から読み解く地域リハと地域包括的ケア・第2回
全国地域リハビリテーション研究会の歴史
長谷川 幹
1
1三軒茶屋リハビリテーションクリニック
pp.591-593
発行日 2015年8月15日
Published Date 2015/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200182
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はじめに
21世紀に入り,急速に少子化と高齢化が進行し,その象徴として団塊の世代が75歳以上になる2025年に向けて「地域包括ケアシステム」の構築が急務な政策課題になっている。厚生労働省は植木鉢をかたどった図を示しているが,高齢者,障害者に対する医療,福祉職からの支援が主である。この面は重要であるが,高齢者,障害者が支援を受ける側にとどまっているのではなく,一時的には落ち込んだとしても,主体性を取り戻し,その人らしい生活を再構築し,これまでの大きな苦闘や工夫などの体験を生かして支援者側に立つ人が現れることを展望しつつ語る必要がある。
ただし,さまざまな保健,医療,福祉職が協働して取り組むことも現段階では不十分であり,その視点の参考として1979年に発足した全国地域リハビリテーション研究会(以下,研究会)のこれまでの経過を振り返ってみることにする。
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