連載 異端の視点・第6回
死生学を考える—トータルペインとは
髙丸 慶
1,2,3
Takamaru Kei
1,2,3
1株式会社ホスピタリティ・ワン
2一般社団法人訪問看護支援協会
3株式会社おくりびとアカデミー
pp.427-429
発行日 2015年6月15日
Published Date 2015/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200134
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看取りとコミュニケーション
医療は個人の苦痛,苦悩を癒すという意味では人類がこの世に生まれ,文化を育て始めて以来,さまざまな形で連綿と行われてきました。近年の目覚ましい近代医学の発達は,その身体的苦痛に関するかぎり大幅に減らすことができたと評価されています。
しかし,いまだに種々の悩みからの解放には数々の問題が横たわっているのです。日本においては在宅での看取りという事例が増えてきました。在宅看取りを考える時に,患者,家族,医療者,介護者,地域と多くの関係者が最期の時間を紡ぎます。在宅看取りは円滑なコミュニケーションなくしては実現できません。十分なコミュニケーションは健全な人間関係を促進します。
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