特集 地域における言語聴覚士の仕事—これからの展望
在宅生活を支える医療法人における言語聴覚士の仕事—通所リハ・訪問事業所を中心に
山本 徹
1,2
1医療法人社団永生会在宅総合ケアセンター
2訪問看護ステーションとんぼ
pp.246-250
発行日 2015年4月15日
Published Date 2015/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200081
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はじめに
東京都八王子市は人口約58万人(高齢化率23.5%,2014年6月),東京駅から電車で1時間弱の高尾山で有名な郊外の町である。八王子市は全国的にみてSTが多い地域であるが(人口10万対13.3人:八王子言語聴覚士ネットワーク名簿より),在宅系事業所に勤務するSTは市内でもまだ少なく(図1),STの依頼を受ける際にケアマネジャーから「STを頼むとどんなリハを受けられますか?」と聞かれるなど,地域の身近な資源として浸透しているとは言えない現状がある。
医療法人社団永生会(以下,当法人)は病院・診療所,老人保健施設,通所リハ,訪問看護ステーション,グループホーム,地域包括支援センター,居宅介護支援事業所などを抱え,地域での総合的医療介護サービスを展開している。当法人では診療所併設の2カ所の通所リハと4カ所の訪問看護ステーションに常勤2名,非常勤7名のSTを配置している(2015年2月現在)。筆者は通所リハと訪問看護ステーションを兼務し,在宅生活の継続とその生活の質の向上をキーワードに法人内外と連携しながら八王子市内の在宅のコミュニケーション障害や摂食嚥下障害がある人たちの支援を行っている。
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