BOOK REVIEW
地域包括ケアを支える医科歯科連携実践マニュアル
廣瀬 知二
1
1医療法人康和会
pp.216
発行日 2015年3月15日
Published Date 2015/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200070
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医科と歯科は養成課程,資格がそれぞれ独立しています。そのため,お互いの専門性を隔てる壁は厚く,医科と歯科が連携する機会は従来あまり多くありませんでした。例えば,医師はどの歯科医師に依頼して良いのか,また歯科医師はどこまで他の医療機関に介入して良いのかなど,連携の糸口すら見えないことも少なくありませんでした。日本リハビリテーション病院・施設協会の会長が発刊の辞で述べられているように,医科と歯科は「あまりにも近くて遠い仲」だったのです(p iii)。
近年,口腔ケアに関する知見の集積が進み,誤嚥性肺炎や低栄養の原因の1つは口腔機能の低下であり,これらを防ぐには,口腔清掃のみならず口腔機能の維持向上が重要であるという認識が医科と歯科で共有できるようになりました。今,連携の機は十分に熟していると言えるでしょう。
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