特集 地域包括ケアと病院
地域包括ケアと多職種連携
秋山 正子
1
1ケアーズ白十字訪問看護ステーション
キーワード:
訪問看護
,
地域包括ケア
,
多職種連携
,
在宅移行支援
,
暮らしの保健室
Keyword:
訪問看護
,
地域包括ケア
,
多職種連携
,
在宅移行支援
,
暮らしの保健室
pp.794-798
発行日 2013年10月1日
Published Date 2013/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102634
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2011年の4月2日,震災後間もない岩手県陸前高田市を訪れる機会があった.地域包括ケアの概念を考えるときに,高台にある避難所の市立高田第一中学校の黒板に書かれたメモ書きを思い出す(写真1).
市街地は津波で流された,市役所機能はほぼ全滅.仮の保健所が中学校の保健室に設置されていた.まだライフラインも復旧せず,電気の通っていない教室では,コピーも動かないし,紙の調達も難しい.そんななかでも,チョークと黒板があれば,頭の整理はできる.みんなの語るエッセンスを書き出し,ガソリンも少ないなかで駆けつけた人々と地域支援会議が進められていった.地域支援会議を開かなければ,みんなバラバラでの支援になり,情報も届かない.市役所の保健師だった佐々木亮平氏をバックアップした中村氏の発案だった.発災後3週間後のことである.
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