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特集 脊椎脊髄手術 術中・術後出血をいかに減らすか!
高難度手術における術中・術後出血低減のポイント—脊髄腫瘍
Key Points of Hemostatic Technique in the Surgery of Spinal Cord Tumors
髙見 俊宏
1
Toshihiro TAKAMI
1
1大阪医科薬科大学脳神経外科学
1Department of Neurosurgery, Osaka Medical and Pharmaceutical University
キーワード:
髄外腫瘍
,
extramedullary tumor
,
髄内腫瘍
,
intramedullary tumor
,
止血
,
hemostasis
Keyword:
髄外腫瘍
,
extramedullary tumor
,
髄内腫瘍
,
intramedullary tumor
,
止血
,
hemostasis
pp.655-659
発行日 2024年12月25日
Published Date 2024/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002202382
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はじめに
手術中に予想外の出血に遭遇する危険はゼロではないが,多くは術前の画像診断の読影と局所解剖の理解を徹底することで回避できる.さらに,術野を綺麗(無血状態)に維持することで,手術本来の目的を正確かつ安全に完遂できる.手術の途中で多少の出血があることは仕方ない.しかし,要所で適切に止血を行ってから,次の操作に移ることが必要である.手術にはいくつかの重要ステップがあり,ステップごとに止血を完了しておく意識を常にもつこと,さらに各ステップに応じた最適な止血を行うことが重要であろう.
神経腫瘍としての脊髄腫瘍は,その局在によって硬膜外腫瘍,髄外腫瘍,髄内腫瘍に分類される.硬膜外腫瘍は脊椎腫瘍と重複する部分が多分にあり,骨・軟部腫瘍としての側面を有する.硬膜外腫瘍の手術における術中・術後出血低減の重要点については他稿に譲るとして,本稿では脊髄腫瘍の髄外腫瘍と髄内腫瘍の手術について記載する.
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