脊椎感染症の診断

Diagnosis of Spinal Infection

はじめに

　近年，高齢化や易感染性宿主の増加により脊椎感染症は増加し続けていると報告されている^5）．そのため，日常診療で脊椎感染症を治療する機会も増えている．脊椎感染症の基本的な治療法は，起炎菌を同定して適切な抗菌薬を投与することであるが，起炎菌の同定が困難な症例も存在する．本稿では，脊椎感染症の診断について画像検査の特徴，起炎菌の同定方法を中心に述べる．脊椎感染症の主なものには化膿性脊椎炎，結核性脊椎炎，非定型抗酸菌性脊椎炎，真菌性脊椎炎があるが，特に化膿性脊椎炎，結核性脊椎炎の診断について述べていく．