脊椎の形成異常—半椎，楔状椎，蝶形椎，側弯など

Congenital Spinal Deformity

はじめに

　脊椎の発生は胎生3〜6週にみられ，脊椎異常の多くは椎板の誘導異常で起こるとされる^14）．脊椎の先天異常は神経管閉鎖障害（neural tube defect），形成異常（defects of formation），分節異常（defects of segmentation）の3つに大別される^5）（図 1）．本稿では主に脊椎の形成異常，分節異常について取り上げる．なお，画像診断の基本は単純X線写真で行うが，後述するように複雑な形態異常の評価にはCTが有用である．また，高率に合併奇形を認め，脊椎異常が全身疾患の部分症である場合もある．その評価のための超音波検査やMRIが必要となることがある．