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イラストレイテッド・サージェリー 手術編Ⅱ-111
環軸関節亜脱臼に対するintra-articular screwを併用した後方固定術
Posterior Fixation with C1-C2 Intra-articular Screws for Atlantoaxial Subluxation
上井 浩
1,2
,
徳橋 泰明
2
Hiroshi UEI
1,2
,
Yasuaki TOKUHASHI
2
1日本大学病院整形外科
2日本大学医学部整形外科学系整形外科学分野
1Department of Orthopaedic Surgery, Nihon University Hospital
pp.1035-1042
発行日 2019年12月25日
Published Date 2019/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201263
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手術適応
本手技は,歯突起骨や関節リウマチに伴う環軸関節不安定症(図 1)だけではなく,環軸関節不安定性を有する歯突起骨折に対しても手術適応がある.関節リウマチによる環軸関節垂直亜脱臼には手術適応がない.この手術法の利点の1つは,C2椎弓根スクリューを挿入しないため,椎骨動脈の走行異常による手術の制限がないことである.そのため術中の椎骨動脈損傷の発生は皆無である.もう1つの利点は,椎間関節に対して後方から整復操作を行い,関節内にintra-articular screwを挿入するため,前後方向だけではなく垂直方向に対しても間接除圧の効果があることである.筆者らは後方インストゥルメントにはフックを併用して固定を行ってきたが,椎骨動脈の走行に注意すればスクリューを併用する術式でも問題ない.
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