特集 上位頸椎部の諸問題
総括
VII.環軸椎亜脱臼の部
平林 洌
1
,
津山 直一
2
Kiyoshi HIRABAYASHI
1
,
Naoichi TSUYAMA
2
1慶應義塾大学医学部整形外科学教室
2東京大学医学部整形外科学教室
pp.379-380
発行日 1983年4月25日
Published Date 1983/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906729
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回旋位固定の問題にひきつづいて,このセクションではいろいろな原因によって生じた環軸椎亜脱臼の病態と治療法について討議された.
第1席の白石(のじぎく)は,アテトーゼ型CP児が本脱臼のために痙直性を示し,これに対しhalo骨盤牽引と後方固定を行った治療難行例を報告した.又,CP児に合併した本脱臼が見逃されやすいことを警告した.
津山(東大)と大木(自治医大)も,同様の症例を追加し,見逃せば四肢麻痺となりやすいこと,手術では仮関節を形成しやすく,術後には異常運動のパターンに変化が生じること,後頭—環椎間に再脱臼の起こる可能性などを指摘した.
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