Japanese
English
特集 脊椎脊髄手術の安全性を高める予防と対策
第2章 各論
1.術前
周術期の薬剤管理
Perioperative Medication Management
山口 諒
1
Ryo YAMAGUCHI
1
1東京大学医学部附属病院薬剤部
1Department of Pharmacy, The University of Tokyo Hospital
キーワード:
周術期の薬剤管理
,
perioperative medication management
,
周術期における休薬と再開
,
stopping and restarting medications in the perioperative period
,
休薬期間
,
washout period
Keyword:
周術期の薬剤管理
,
perioperative medication management
,
周術期における休薬と再開
,
stopping and restarting medications in the perioperative period
,
休薬期間
,
washout period
pp.303-310
発行日 2018年4月25日
Published Date 2018/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200838
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
整形外科の領域では,手術を受ける患者の半数以上が60歳以上といわれており12),高齢化に伴い術前から併存疾患に対する治療薬を服用している患者は少なくない.これらの薬剤の中には周術期に影響を与えるものがあり,手術前に各薬剤の継続・中止について十分に検討しておく必要がある.
まず,表1に周術期に中止を検討する主な薬剤について記載した.ここでは,休薬が必要な代表的な薬剤を挙げ,休薬期間の目安や休薬の理由,注意点を示した.各薬剤の詳細については各論で述べるが,実際に薬剤を中止すべきかどうかは,手術の種類や緊急度,薬剤の必要性,代替薬の有無などを考慮して患者個別に評価・判断する必要がある.また,休薬期間についてはいまだコンセンサスが得られていない薬剤もあり,添付文書に記載がない場合は,半減期や作用持続時間などを参考に推定して記載した.本稿では,周術期の薬剤管理として表1に記載した代表的な薬剤を中心に,休薬の必要性や休薬期間,注意点について概説する.
Copyright © 2018, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.