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イラストレイテッド・サージェリー 手術編Ⅱ-96
後頭骨頸椎後方固定術—適切な術後O-C2角を獲得するコツを含めて
Occipito-cervical Posterior Fusion:the Knack for Obtaining Adequate Postoperative OC2 Angle
山崎 正志
1
Masashi YAMAZAKI
1
1筑波大学医学医療系整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Faculty of Medicine, University of Tsukuba
pp.803-811
発行日 2017年9月25日
Published Date 2017/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200698
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手術適応
環軸椎亜脱臼に伴う脊髄症例のうち,術中に環軸椎の整復が達成できない例では,後頭骨頸椎後方固定術(+環椎後弓切除)が一般に選択される.
環軸椎亜脱臼に加えて後頭骨-環椎の不安定性や関節破壊を有する例,腫瘍や外傷などで頭蓋頸椎移行領域が構築学的に破綻している例も,後頭骨頸椎後方固定術(必ずしも環椎後弓切除を必要としない)の適応となる.
後頭骨頸椎後方固定術を行う際に,後頭骨と頸椎のアライメントを屈曲位で固定すると,術後に嚥下障害が生じる恐れがある.術中にO-C2角を指標として後頭骨と頸椎の固定角度を調整することにより,術後の嚥下障害の発生を回避することが可能である.
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