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Spine & Spinal Cord Volume 28, Issue 11 （November 2015）

脊椎脊髄ジャーナル 28巻11号（2015年11月発行）

Japanese English

特集首下がり症候群の病態と治療

ミオパチーによる首下がり症候群 Dropped Head Syndrome in Myopathies 黒川勝己 ¹ , 園生雅弘 ² Katsumi KUROKAWA ¹ , Masahiro SONOO ² ¹川崎医科大学神経内科 ²帝京大学医学部神経内科 ¹Department of Neurology, Kawasaki Medical School キーワード：首下がり症候群（dropped head syndrome） , ミオパチー（myopathy） , 重症筋無力症（myasthenia gravis） Keyword: 首下がり症候群（dropped head syndrome） , ミオパチー（myopathy） , 重症筋無力症（myasthenia gravis） pp.951-956

発行日 2015年11月25日 Published Date 2015/11/25

DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200243

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参考文献 Reference

はじめに

　さまざまな神経筋疾患において，頸部伸筋の筋力低下による首下がり症候群（dropped head syndrome：DHS）が報告されている^15,16,25）．頸部伸筋の筋力低下は，神経原性疾患，筋原性疾患あるいは神経筋接合部疾患においても生じ得るため，これまでに，筋萎縮性側索硬化症（amyotrophic lateral sclerosis：ALS），脊髄性筋萎縮症，重症筋無力症，炎症性ミオパチー，顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー症，ネマリンミオパチー^21），カルニチン欠損症^14），isolated neck extensor myopathy（INEM）^16）など多くの疾患においてDHSが報告されている．本稿では，ミオパチーおよび神経筋接合部疾患による首下がり症候群を概説し，診断および治療のポイントを述べる．