Japanese
English
特集 Spinal dysraphism—最近の知見
脊髄脂肪腫に対する外科治療
Surgery for Spinal Lipomas
師田 信人
1
,
井原 哲
1
,
荻原 英樹
2
Nobuhito MOROTA
1
,
Satoshi IHARA
1
,
Hideki OGIWARA
2
1東京都立小児総合医療センター脳神経外科
2国立成育医療研究センター脳神経外科
1Division of Neurosurgery, Tokyo Metropolitan Children's Medical Center
キーワード:
脊髄脂肪腫(spinal lipoma)
,
脊髄係留(tethered spinal cord)
,
外科治療(surgery)
Keyword:
脊髄脂肪腫(spinal lipoma)
,
脊髄係留(tethered spinal cord)
,
外科治療(surgery)
pp.103-111
発行日 2015年2月25日
Published Date 2015/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200026
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
脊髄円錐部脂肪腫(以下,脊髄脂肪腫)の治療は,症候性であれ無症候性(どこまで真の“無症候”かは疑問が残るが)であれ,外科的に切除することになる.外科治療のゴールは,
1.脊髄脂肪腫可及的切除
2.脊髄係留解除
の2点にある1〜5).さらに,硬膜形成の追加などにより脊髄再係留予防も施行されることが望まれる.
著者らは2002年8月〜2014年末に脊髄脂肪腫および類縁疾患(脊髄髄膜瘤を除いた,先天性脊髄皮膚洞・終末部脊髄囊胞瘤など,一部脂肪腫合併例含む)666名に対し,686手術を施行した.この中で脊髄脂肪腫および脊髄脂肪髄膜瘤の患者数は152名である.ここでは,自験例をもとに脊髄脂肪腫手術の基本から応用まで,術中写真を用いて説明する.
Copyright © 2015, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.