Japanese
English
特集 作業療法士の多様なキャリアのあり方
若手リーダーの職場マネジメント
Management for young leaders
大瀧 亮二
1,2
Ryoji Otaki
1,2
1済生会山形済生病院
2東北大学大学院医学系研究科
pp.305-310
発行日 2024年4月15日
Published Date 2024/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203734
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
Key Questions
Q1:マネジメントとはそもそも何か?
Q2:職場マネジメントにおいて重要なポイントとは?
Q3:自分のキャリアをマネジメントにどのように活かすか?
はじめに
日本作業療法士協会の統計調査1)によると,作業療法士の中で20代後半から30代が最も多い年代であることが示されている.この年代の作業療法士は,役職の有無や組織の規模にかかわらず,チーム,委員会,係といったさまざまな場面で中心的な役割を担うことが多いと考えられる.その際に,リーダーとしての「マネジメント」に関する知識や理解が有用である.本稿では,特定の役職者だけでなく,多くの読者が直面する可能性のあるさまざまな立場で活用できるマネジメントの考え方や重要なポイントについて概説する.
私は現在,リハビリテーション部門の主任として勤務しており,組織のトップマネジャーではない.しかし,マネジメントに関する深い理解を通じて,部門のトップを支えるミドルマネジャーとしての役割や行動がより明確になると考えている.さらに,マネジメントという概念は組織やチームに限定されず,自己管理である「セルフマネジメント」も含まれるため,自分らしいキャリア形成においてセルフマネジメントも強調したい.最後に,私のこれまでのキャリアの中でマネジメントのために学んだわけではないものの,その歩みがマネジメントに活かされている点にも触れたい.特に認定・専門作業療法士の取得や博士号の取得過程で得た経験や,大学所属の研究者・非常勤講師のキャリアがマネジメントに活かされていることを含めて以下に述べる.
Copyright © 2024, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.