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特集 テクノロジーの活用で変わること
介護老人保健施設における電子カルテ,ICTの活用について
Use of electronic medical records and ICT in long-term care health facilities for the elderly
山田 太一
1
Taichi Yamada
1
1介護老人保健施設アイリス
pp.192-197
発行日 2024年3月15日
Published Date 2024/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203702
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Key Questions
Q1:ICTを導入するときのプロセスは?
Q2:ICTの活用によって生産性は向上するのか?
Q3:作業療法士が多職種協働のマネジメントの助けとなれるか?
はじめに
高齢者の増加と生産年齢人口の減少から医療介護分野では変革が求められている.「令和6年度介護報酬改定に関する審議報告」1)では,人手不足の中でも介護分野の生産性向上のために介護ロボットやICT(information and communication technology)等のテクノロジーを活用したサービスの質の向上と業務負担の軽減を図ることの重要性が示されている.介護分野における生産性向上に向けた取り組み2)も紹介されており,今後さらに成果が求められる.
では,成果とは何だろう.ロボットやICTを介護現場のインフラとして積極的に導入していく動きが求められているが,現時点でテクノロジーを導入するだけでは,本質は変わらないと筆者は感じる.コスト削減,スタッフの働きやすさだけではなく,働きがいを創出し,対象者のケアにつなげるといった行動と成果を可視化することが大切である.
そこで,本稿では筆者が当グループ内の介護老人保健施設施に来てから約2年にわたり取り組んでいる,作業療法士として電子カルテ導入,iPhoneの活用,遠隔嚥下支援について紹介する.
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