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特集 職員教育—OJTについて考える
総論 OJT(On the Job Training)とは何か
General remarks: What is On the Job Training?
大庭 潤平
1
Jumpei Oba
1
1神戸学院大学
pp.16-20
発行日 2024年1月15日
Published Date 2024/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203649
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Key Questions
Q1:On the Job Trainingとは何か?
Q2:指導すること,学ぶことをどう考えるか?
Q3:作業療法士の教育で大切なことは何か?
はじめに
職員教育や人材育成には,「OJT」,「Off-JT」,「自己啓発」の3つの柱がある.OJTとは,「On the Job Training=仕事を通じた学び」で,働く現場で学ぶことである.Off-JTとは,仕事の現場から物理的や時間的に離れて学ぶことである.自己啓発(self-enlightenment)とは,業務外に習い事をしたり,本を読むこと等である.
OJTの始まりは,第一次世界大戦時の米国で,造船業において大量の艦船を造る必要がある際に,熟練工が未熟な工員に「見せて(show)→説明して(tell)→やらせて(do)→確認する(check)」の4段階法モデルを行ったことだといわれている.
その後,OJTはさまざまな業界や職種で行われており,教えられる側(学習者)と教える側(指導者)との相互関係の重要性があるとされ,2000年以降には「On the Job Learning」や「On the Job Development」等の用語も聞かれている.
作業療法での臨床教育は,さまざまな団体や学会による研修会における講義や演習はもちろんのこと,病院や施設等の各職場で多くのOJTが行われていると思う.ここでは,OJTの概要に触れ,新人作業療法士への指導を中心にその指導法の基本について解説したい.
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