精神障害者に対するMTDLPの活用の実践

Practical application of Management Tool for Daily Life Performance for persons with mental disabilities

Key Questions

Q1：精神科作業療法における個別介入の重要性は？

Q2：精神科病院の集団作業療法でMTDLPを活用していくには？

Q3：MTDLPを多職種と共有するうえでの工夫は？

はじめに

　精神科病院で行われるリハは，1974年（昭和49年）に定められた精神科作業療法の保険診療点数化以降，集団での取り組みが基準とされている．しかし，集団作業療法は週間予定に沿った運動や手工芸が中心となり，具体的な生活行為に焦点を当てるプログラムが不足し，目標が曖昧となっている事例を目にすることが多い．このため，作業療法の目標と計画を明確化したうえでプログラムを展開する必要がある．本稿では，精神科病院での個別作業療法の有効性や，集団作業療法における生活行為向上マネジメント（Management Tool for Daily Life Performance：MTDLP）の実践について紹介する．