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特集 新型コロナウイルス感染症と作業療法
新型コロナウイルス感染症 クラスター発生時の組織対応と作業療法②
The organizational response and occupational therapy when a coronavirus cluster occurs
田中 庸之
1
Yasuyuki Tanaka
1
1武蔵野中央病院
pp.32-34
発行日 2022年1月15日
Published Date 2022/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202836
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Key Questions
Q1:精神科領域での新型コロナウイルス感染症発生時の状況は?
Q2:クラスター発生時に作業療法士は何ができるのか?
Q3:コロナ禍での精神科作業療法をどのように考えていくべきか?
はじめに
日本精神科病院協会が実施した2021年(令和3年)8月下旬までの調査では,回答病院711病院のうち310病院で新型コロナウイルス(以下,コロナ)陽性者を確認している.そのうち感染者の累計が5名以上の病院は120病院であった1).東京都に関していえば,同年7月末までに東京都精神病院協会63病院のうち48病院が,職員もしくは患者1人以上の感染を確認した.クラスターについては16病院で発生し2),大規模なものでは患者・職員合わせて100人以上が感染している3).
一般病院と比べて,精神科病院は患者の行動抑制が利きづらい等,疾患特有の困難さがあり,病棟内での密の回避や消毒剤設置,マスク着用等の感染対策を困難にさせる場合も多く,クラスターを拡大させる要因になっている4).
当院は2020年(令和2年)5〜6月にかけ,コロナ感染症によるクラスターを経験した.今回,感染発生時のリハビリテーション科(以下,リハ科)の対応と精神科作業療法を再開するまでの2カ月間の経験を報告する.
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