増刊号 脳卒中の作業療法 最前線
第3章 支援技術Ⅱ 急性期から回復期の個別性を重視した介入(事例報告)
2 脳血管性認知症と作業療法
田平 隆行
1
,
上野 恵理
2
Takayuki Tabira
1
,
Eri Ueno
2
1鹿児島大学
2南鹿児島さくら病院
pp.859-863
発行日 2021年7月20日
Published Date 2021/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202624
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脳血管性認知症(vascular dementia:VaD)は,かつては「まだら認知症」と称され,認知機能の正常と低下のばらつきが大きいと指摘されていた.近年,診断技術の進展により,VaDのタイプ分類も整理されてきている.作業療法では,アルツハイマー型認知症(Alzheimaer's disease:AD)やレビー小体型認知症(dementia with Lewy bodies:DLB),前頭側頭型認知症(fronto temporal dementia:FTD)についての文献は多いものの,VaDは個々の症状の違いが大きいためか,系列的な紹介をしているものが散見される程度である.本稿では,最近のVaDの診断と症状,作業療法の留意点を概説した後,訪問リハにおけるVaDの介入事例を紹介する.
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