Japanese
English
症例報告
生物学的製剤使用中に右長母指屈筋腱断裂を呈した関節リウマチ患者の作業療法
A case of occupational therapy intervention to tendon rupture flexor policis lounges in rheumatoid hand due to take biological DMARDs
稲田 雅也
1
,
山岸 誠
1
,
水落 和也
2
,
中村 健
3
Masanari Inada
1
,
Makoto Yamagishi
1
,
Kazuya Mizuochi
2
,
Takeshi Nakamura
3
1横浜市立大学附属病院
2神奈川県立がんセンター
3横浜市立大学
キーワード:
関節リウマチ
,
屈筋腱断裂
,
生物学的製剤
Keyword:
関節リウマチ
,
屈筋腱断裂
,
生物学的製剤
pp.197-201
発行日 2021年2月15日
Published Date 2021/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202418
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
Abstract:近年の関節リウマチ(以下,RA)の病態解明により,さまざまな生物学的製剤が誕生し,治療効果を上げている.今回,生物学的製剤使用中に,誘因なく長母指屈筋(以下,FPL)腱断裂を呈したRA事例の作業療法を経験した.事例は60代女性,職業は翻訳業,配偶者へのマッサージを機転としてFPL腱断裂を発症し,当院で腱移行術と骨棘切除を行った.術後早期よりmodified Kleinert法とDuran法を実施した.術後3週時に母指IP関節のブロッキング訓練を実施し,母指IP関節全周式のCM関節スプリント作製,皮膚硬結には超音波を実施した.5週以降から段階的にCM関節スプリントを変更した.また患者教育も実施した.最終時には右手の自動屈曲の改善と筋力,上肢機能の改善を認めた.術前から状態を把握し,術後早期からの段階的なスプリント療法と患者教育は効果的であり,患者にとって“useful hand”の定期的な支援が必要と考えられる.
Copyright © 2021, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.