提言
作業療法士は電気アザラシの夢を見るか?
小林 隆司
1
Ryuji Kobayashi
1
1東京都立大学
pp.6-7
発行日 2021年1月15日
Published Date 2021/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202361
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●作業療法士=科学者
自分のことを科学者だと考えたことがあるだろうか.日本学術会議が発表した『声明 科学者の行動規範—改訂版—』(2013年)をみると,科学者とは,“所属する機関に関わらず,人文・社会科学から自然科学までを包含するすべての学術分野において,新たな知識を生み出す活動,あるいは科学的な知識の利活用に従事する研究者,専門職業者を意味する”(p5)とある.作業療法士が専門職として働くかぎりにおいて,まぎれもなく作業療法士は科学者である.
科学者である以上われわれには,科学的な根拠に基づく最良のサービスを対象者に提供する義務がある.また,絶えず自らの専門知識や技術の向上に努めるとともに,新しい知の創造に寄与しなければならない.そして当然のことながら,他者の知的成果を尊重し,ねつ造,改ざん,盗用等の不正行為に加担してはならない.
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