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プラクティカルノート
在宅介護の照明環境について考える—あかりバンクの活動紹介
Think about lighting environment of home care: Introduction of AKARI Bank
西谷 美智子
1
Michiko Nishitani
1
1大和大学
キーワード:
在宅介護
,
環境
,
介護者
Keyword:
在宅介護
,
環境
,
介護者
pp.1402-1403
発行日 2019年12月15日
Published Date 2019/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201956
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はじめに
照明の役割とは何だろうか? 照明は室内を明るく照らし,ヒトに対象物の外観を把握させる.暗闇の中の光は安心感をもたらし,イルミネーションは楽しさを演出する.光環境は概日リズムに影響を及ぼし,心身の健康に深く関係していることも知られている.
筆者は精神科作業療法に携わり,言語的交流が困難な対象者への介入を模索する中で,スヌーズレンを臨床に取り入れるようになった.スヌーズレンは,視覚,聴覚,嗅覚,触覚等の感覚を心地よく刺激する機器を設置した空間で,利用者の興味ある活動を引き出したり,リラックスを促したりする活動である.筆者は,照明を見た利用者同士が「きれい」,「落ち着く」と話す様子から,照明は情動に働きかけ,コミュニケーション手段としての役割もあると感じ,興味をもつようになった.照明について学ぶ中で,病院や施設に手づくりの明かりを届ける「あかりバンク」を知り,その活動に参加することとなった.
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