Japanese
English
特集 発達障害者への生活支援・就労支援
発達障害者の「働きたい」を支える
Supporting the desire to work for people with developmental disabilities
小林 哲理
1
Tetsuri Kobayashi
1
1すぎのこ訪問看護ステーション
pp.1232-1236
発行日 2019年11月15日
Published Date 2019/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201908
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
Key Questions
Q1:発達障害者の就労支援は何を支援するのか?
Q2:発達障害者の就労支援のアセスメントは?
Q3:発達障害者の就労支援でOTにできることは?
はじめに
私たちは何のために働くのだろうか? この問いに対して,「3人のレンガ職人」の寓話がよくもち出される.旅人が3人のレンガ職人に出会い,それぞれに「何をしているのか?」と尋ねる.1人目は,「レンガを積むきつい仕事だ」と答える.2人目は,「レンガを積む仕事で家計を支えている」と答える.3人目は,「歴史に残る大聖堂を造っている」と答える.仕事に対する想いはそれぞれであるが,3人目のように,大きなビジョンをもつことが仕事のモチベーションを高めるとされる.確かに,就労している発達障害者においても,「仕事をして人の役に立っている」,「皆に喜ばれるよい商品を製造・販売している」という方は仕事へのモチベーションが高い.そして,家庭や他のコミュニティで安定した人間関係が築けていたり,家で役割をもっていたり,個人的な趣味をもっていたりすると,さらに継続して仕事ができる傾向がある.このような仕事以外のさまざまな要素も含めてその人らしい生活を実現するのが,OTの就労支援である.
Copyright © 2019, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.