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特集 介護保険からみた医療-介護連携の工夫:事例報告
通所リハにおける医療-介護連携の工夫
Ideas of medical care cooperation in outpatient rehabilitation
宮内 順子
1
Junko Miyauchi
1
1介護老人保健施設ぺあれんと
pp.1046-1052
発行日 2019年9月15日
Published Date 2019/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201853
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Key Questions
Q1:医療との効果的な連携とは?
Q2:生活行為向上リハにおける連携とは?
Q3:連携における作業療法士の役割とは?
はじめに
団塊の世代が75歳以上となる2025年を見据えた医療・介護提供体制の整備を行うためには,医療や介護が必要な状態になってもできるだけ住み慣れた地域で生活が継続できるように「地域包括ケアシステム」を構築し,より一層,医療-介護連携を推進していく必要がある.
筆者に与えられた課題は介護保険,中でも通所リハにおける医療-介護連携の工夫を,事例を通してお伝えすることである.通所リハは,ここ数年,デイサービスとの機能の違いの明確化,提供されるリハの内容の是非等,その存在意義を問われており,とりわけ心身機能に偏らず参加・活動にバランスよく取り組むことの重要性や生活行為を向上させる観点から,生活行為向上リハビリテーション実施加算が創設され,通所リハに勤務するOTは日々「生活目標をどこに置くか!」と頭を悩ませながら対象者と向かい合っている(と個人的には思いたい).
通所リハは,在宅で暮らしたいと願う対象者に継続したリハを提供し,対象者が住み慣れた家,地域で「自分らしい生活」を継続し,可能なかぎり在宅限界を高めていくという目的を有している.その中でも生活行為向上リハは「社会参加」の獲得を目指し,時間や場所の縛りがなく,目標達成のために地域の環境に短期集中的に働きかけていくプログラムである.
今回,生活行為向上リハを実施し,目標を達成,終了した事例を通し,通所リハにおける医療と介護の連携について考えてみる.
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